友人のきてぃさんに誘われて、10月16〜17日に開催された第34回全国アニメーション総会東京大会に参加してきました。30年も前から続いているというこの大会は、関東・東海・愛知・関西の各地で結成されているアマチュアのアニメ作家やマニアの団体を中心にして、4地域持ち回りの形で主催グループの企画を(旅館に泊まり込んで、時には徹夜で)鑑賞すると いうものです。今風の派手な作品を中心としたものではないためその詳細が一般のアニメファンの目に触れる機会は少なく、私もその存在について詳しいことは全く知らなかったのですが、会場が自宅のすぐ近くであるという極めて個人的でテキトーな理由で参加することにしたのでした。
で、総会の内容については「普段あまり見ることのできないアニメが見られるらしい」ということ以外まったく情報がなかったのですが、いざ始まってみると実に濃厚で面白い内容でした。「横山光輝追悼特集」としてこれまで映像化されたほぼ全ての横山光輝原作作品のオープニングとサリーちゃん第一話の上映、「アニメの中のマザーグース」というテーマによる大学の講義のような綿密な解説と映像、某有名映画会社の倉庫から発掘された貴重な(そして今見ると脱力する)パイロット版やTVCMの上映、参加者による自主作品、そして『天才バカボン』『ガンバの冒険』『ド根性ガエル』『ドラえもん』を手がけた芝山努さんによるトークショウなど、とても旅館の宴会場でやるようなレベルではない内容でした。いや、疲れたらその場に寝転ぶことができるので宴会場でやっていただくのは大歓迎なのですが。
歴史の長い大会ですので初参加者には敷居の高い部分もありましたが、貴重な映像を見て貴重なお話を聞くことができてとても楽しい一晩でした。芝山さんのお話は(ここには書けないような話も含めて)すっごく面白かったし、マザーグースの解説は聞いたことにより明らかに自分がレベルアップしているのを感じることができるほど有意義な内容だったし、横山作品のオープニング集は「鉄人」「魔法・超能力」「Gロボ」「マーズ」「忍者」「中国」とカテゴリを分けて上映するほど数が膨大で、何と月曜ドラマランド版の赤影すらフォローしているという充実ぶりでした(まあ、アニメじゃないけどね)。
主催者が高年齢化していることもあって開催が危ぶまれることもあるようですが、これだけの内容の催し物は是非存続していただきたいものです。来年は神戸らしいですが、できれば参加したいと思ってますので。